自助努力で老後資産形成 3つの税優遇制度をフル活用


今月のマネーハックのテーマは「企業年金と個人年金」です。先週は企業年金制度、退職金制度を取り巻く状況を解説した上で、個人がマネープランにどう生かしていくべきかについてまとめました。 今週はもっぱら個人年金を考えてみたいと思います。


自助努力での老後の備えは個人年金保険だけではない


自助努力で老後に備える金融商品といえば「個人年金保険」を思い浮かべる人も多いと思います。文字通り個人で備える年金であり、民間の生命保険会社が販売しています。


厚生労働省には「企業年金・個人年金課」という部署がありますが、実は民間の個人年金保険を所管しているわけではありません。 ここでいう「個人年金」とは厚労省が所管する国民年金基金と個人型確定拠出年金(iDeCo)です(iDeCoは確定拠出年金法では個人型年金と呼ばれる)。 国民年金基金もiDeCoも任意加入です。特にiDeCoは国の年金制度でありながら、民間の金融機関が商品設計を自由に競える側面を持っています。生命保険会社よりネット証券やネットバンクの方がユニークな商品提供をしていて多くの加入者を集めています。 私は個人の老後資産形成については幅広く考えていいと思います。iDeCoや国民年金基金はもちろん、積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)でも構わないのです。 迷ったときは「どんなお金も老後に残せばそれは自分の老後資金じゃないか」とシンプルに考えてみてください。 もっといえば、証券口座で自由に資産形成をしようと銀行の定期預金であろうといいですし、あなたが不動産を所有し家賃収入を得ているならそれでも構いません。「これは老後のための資産形成だ」とあなたが考えているのなら、それはすべてあなたの「個人年金」なのです。




inserted by FC2 system